家の庭や畑やビニールハウス周りにDIYで防草シート(除草シート・草よけシート)を貼ろうとおもって防草シートを買ったものの、貼り方がいまいちわからない、又はとりあえず敷いているだけの方。それじゃあほとんど防草シートとしての機能を果たしていない可能性が高いですよ。
とはいえ、防草シートなんて土木工事などをやっている方や長く農業をやっている方でもない限り貼り方なんてわかりませんよね。個人でDIYで貼ってみたいという方にはなかなかわからないことが多い。
今回は防草シートの効果をちゃんと発揮できる防草シートの貼り方とそれに必要なアイテムのご紹介をします。防草シートを初めて貼る方や何度も敷いて入るけどいまいち今までの貼り方があっているかわからない方必見です。
防草シートの選び方の基本はこちら
毎年多くの農業資材メーカーの方をお話をする機会の多い管理人が、今回は防草シートを作ってるメーカーさんや扱っている農業資材問屋さんの営業さんから聞いたお話を踏まえて、自身で働いている資材屋での売上やお客さんの声をポイントとしてお話いたします。
防草シートを敷くのに必要な道具を揃えよう
実は防草シートを貼るのに防草シートだけあっても効果を100%発揮できません。というより防草シートの場合貼り方によって効果は100%か0%かどちらかとなります。
つまりそれほど敷き方は大事で、間違えて使っていると全く効果がありません。まずはそんな事にならないように防草シートを貼るのに必要なものをピックアップします。
施工に準備するもの
まずは効果に関係なく防草シートを貼るために使う必須道具は以下になります。
- シートを切るハサミやカッターナイフ
- シートを固定するピン
- 固定ピンを打ち込む木槌やゴムハンマー、石頭ハンマーなど
- 固定ピン位置決めする巻き尺、メジャー、チョーク
次に100%の効果を発揮するために必要なものです。
- 防草シートテープや防草シート用接着剤
- ピンと防草シートの間に挟むワッシャー
- 除草剤や除草アイテム
それぞれ簡単に説明をしていきます。ただその前に一つ前提として覚えておいてほしいことが
防草シートは基本的に太陽光を遮断して草を生やさせないもの
ということです。正直これだけいえばそれぞれの紹介したものの説明する必要もないかもしれません。とはいえ一応のためそれぞれの役目と効果を説明してきます。
除草剤や除草作業アイテム
言わずもがなですが、これから防草シートを敷く場所に雑草があっては全く意味がありません。光を遮光して生長は抑えられるもののわざわざ不安の種を残しておく必要がありません。ほんの少し光が漏れてきただけで雑草は強くたくましく防草シートを突き破って外に出てきます。
防草シート固定ピン
防草シートの施工にも施工した後の固定にもマストなアイテムです。正直これがないとはじまらないので必ず用意しましょう。サイズや種類がたくさんありますが、こちらの記事にまとめています。困った方はぜひとも読んでみてください。
防草テープや接着剤
防草シート同士や施工場所にある縁石などに使い少しの光も遮断するために使います。また固定ピンを打った場所に上からはってピンを隠すと同時にピンを打った穴からの僅かな光も遮断できます。
防草テープの場合は防草シートの補修にも使うことができるため防草シートのメンテナンスにも役に立ちますので絶対必用なものとなります。一番いいのは接着剤で防草シートをくっつけてその上から防草シートテープを貼ると効果が高いです。
色や長さなど色々なものがありますので必要なものを探しましょう。
固定ピン用ワッシャー
固定ピンは基本的に防草シートに穴を開けてピンを打ち込むため、光が少し入ってしまう原因にもなります。そうならないためにこちらのワッシャーを使います。また防草シートを傷めにくいという効果もあります。
防草シート用の固定ピンについているものもありますが、ついていないものもあります。別々に頼む場合は固定ピンの種類と太さ、色などの確認が必要となります。同じメーカーのものを使いましょう。
防草シートの貼り方の施工手順
必要なものを揃えたら、いよいよ防草シートを貼っていきます。基本的な貼り方は以下のようになります。
1.除草作業と整地
まずは防草シートを貼る場所を綺麗に整える必要があります。そのためにはしっかり除草し地面の凹凸をなくすこと。つまり真っ平らにすることが必要なります。
そうすることで、凸凹の隙間から光が差し込んだり、根が残っている草木が僅かな光で育つというのを防ぎます。手順としては以下となります。
- まずは施工する場所の雑草をある程度取りきます。根元まできれいに草を刈り、刈り払った草は集めて処分して地面の凸凹を整地していきます。根が残っているとやっぱり雑草は生える原因となるのでスコップなども使いしっかりと取り除きましょう
- 切り株や石など尖ったものを完全に除去します。木や枝など尖ったものなどが残っていると、防草シート設置の際にシートが破れる事があります
- 面を平らに整地をします。地面の凸凹が激しいときは、スコップなどで平らに整地してください。そのまま防草シートを敷くと、シートにしわが入りそこに砂埃がたまりやすく雑草発生の元になります。除草や整地をしっかりしないでシートを敷くと、シートにシワができやすくなりそこに砂埃がたまりやすくなります。
2.防草シートを貼っていく
地面をしっかりと整地して綺麗にしたらシートを貼っていきます。防草シートを地面に置いて少しずつ引っ張りながら転がすように広げていきます。ロールのほうが折りたたみの防草シートより施工がしやすいのでご参考に。
貼るときは以下の点に注意しながら貼っていきましょう。
- 上に砂利を敷く場合は縁石や壁際端を10cmほど余らせる
- 風のあおりに気をつけながら重しなどを使いゆっくりと敷いていく
- シートを重ねる場合は10cmほど重ねる
- 裏表あるシートもあるがロールの場合表面が上になるようになっている
3.固定ピンを打っていく
次にせっかく貼った防草シートが風で飛ばされたり、動いてしまわないようにしっかりと地面に固定します。固定ピンを使って固定していくのですが、それぞれ施工場所にあった固定ピンを選びましょう。
固定ピンは50cmまたは100cm間隔で打っていきます。風などが吹きやすい場合は50cm、シートが動くことがなさそうな場合は100cm間隔で大丈夫です。
以下の手順で進んでいきましょう。
- 先程重しなどを置いて動かないようにして貼った防草シートにチョークなどでピンを打つ場所に20cm~100cm間隔で印をつける
- 印をつけた場所にピンを打っていく
- 風などの状況によってはシートの中央部分にもピンを打ち込んでいく(その場合は100cm間隔程度)
4.防草シートテープなどでシート固定補強
シートの端や縁石などの際などを風にアオリなどで剥がれたり、光が入らないようにしっかりと接着固定をします。基本は防草シートテープを使うのみのことが多いですが、完璧にしたい場合は接着剤も使いましょう。
防草シートテープは防草シート重ね部にもしっかり貼っていきましょう。その際シートを拭いたり履いたりしてしっかりとテープが張れるようにし、貼った後もしっかりと手でシートに馴染ませるように整えましょう。
接着剤などを使い場合も同じようにします。シート端に接着剤を塗ってヘラなどで10cm幅くらいに伸ばし貼り付けていきます。隙間などなくししっかりとくっつくようにハンマーなどで軽く叩いてください。その上から防草シートテープを貼れば完璧です。
シート重ね部の端はテープを貼った上から更に固定ピンで固定させましょう。シートは基本端から剥がれていったりだめになっていくのでしっかりとテープや接着剤で補強プラス固定することが大切です。
詳しく動画などで紹介している物を見つけましたので、貼っておきます。貼る前に何度か確認をしましょう。
防草シートを長持ちさせるコツ
防草シートの耐久期間は基本的に1~10年と幅広いです。これはもちろん防草シートの良し悪しにもよりますが、長いものだと20年持つものもあるようです。しっかりとした貼り方でその後のメンテンナンスなどもしっかりとすることで防草シートを長持ちさせることもできます。
しっかりと上の手順を守って施工した上で、長持ちさせるコツとしては防草シートを貼った上に砂利などを敷くと長持ちしやすいです。
なぜかというとシートは紫外線や人の歩行による擦れで劣化するのですが、上から砂利を敷くことで劣化を防ぎより長持ちさせます。砂利自体も雨水や踏まれることで地中に沈んでいきますが、シートが下にあることで埋没を防ぎます。
また施工後のメンテナンスとしては、そのまま放っておきそうな防草シートですが、ちょっとした手入れで使用できる期間が変わってくるので年に数回点検・手入れをしましょう。
具体的にはしっかり施工しても風で捲れてしまったり、何かの拍子に破れてしまうこともあります。そういった場合に捲れないように固定ピンを増やしたり、破れてしまった箇所を粘着テープで補修する程度でいいのでちゃんとやりましょう。
- シートの上に砂利を敷く
- 敷いた後も破れやほつれ等のチェックをする
- 破れやほつれがある場合防草シートテープで補強
- 必要に応じて固定ピンを増やす
まとめ
さて今回は防草シートの敷き方とその後の長持ちをさせるコツをご紹介しました。できるだけ長く持たせるためにケアをしっかりしていきましょう。防草シートを貼る際の気をつけなくてはならないことは
- ケチらず必要なものを揃える
- 除草と整地をしっかりとする
- 光が入らないようにしっかりとテープや固定ピンを打つ
- その後のメンテナンスやチェックもしっかりと
これらを守ることでより長く防草効果をしっかりと得ることができるはずです。ただ防草シート自体の選び方も大切ですので、どのレベルのものが必要化をしっかりと見極めて防草シートを選びましょう。以下の記事が役に立つと思います。
また正直いっぱいありすぎて全くわからないという方は一番有名な「ザバーン」を買いましょう。家庭用であればプランテックスというザバーンの廉価版がおすすめです。詳しくはこちらの記事で説明しています。