水稲栽培 農業

【稲の育苗】水稲用の育苗箱の種類と選び方

※この記事はプロモーションを含みます。

育苗に必要な育苗箱って?

苗を育てるときやっぱりあったほうが便利な苗箱。自作する方もいらっしゃいますが、仕事で使う場合苗が多すぎて自作は不可能ですよね。

育苗箱も大きく分けて「水稲栽培用」「野菜用」に分けられると思います。

それぞれ特徴や種類があるので、ここではまず「水稲用」の育苗箱のお話とおすすめをご紹介していきます。

数多くの農業資材展示会に赴き、メーカーさんや代理店の営業さんからお話を聞く機会が多く自身が働く資材やでの動きもみて、おすすめの農業資材をご紹介。また農業資材メーカーさんから聞いたお話を踏まえてご説明していきます。

また育苗箱の種類でもメーカー別の種類はこちらにまとめました。もしご自分が使っている育苗箱と同じものや似ているものをお探しの場合はこちらの記事へ

育苗箱のサイズ

まず育苗箱は一般的に内寸580x280mmのサイズでできているようです。深さは使い方などによって選べるようです。殆どの育苗を手助けするものも育苗箱の580x280mmを基本に作られています。

例えば育苗箱敷紙、トレイ、育苗ラック…などなど

他のサイズを使う場合はそれに合わせた補助材も必要なのでご注意を

育苗箱の使い方

ここでは基本となるプール育苗での育苗箱の使い方をおさらいしましょう。

  1. 必要枚数を用意する: 田んぼ約1000平方m(10a)に20箱というのが基本数。こちらも消毒しましょう。
  2. 種まきの前日などにあらかじめ土入れをする:苗箱に床土を肥料を詰めていくのですが、その際土や肥料が流れ出さないように新聞紙を入れるところもあるみたいですが、根がらみや根が伸びすぎで穴から出ないように専用の敷紙などを入れましょう。
  3. 播種機などで種まきをします:十分に準備した種籾を巻いていきます。床土に水をまきます。均等に種籾を巻いてその上から土をかけていきます。その後土の平面を均一にするためならします。あまり土をかけすぎると酸素不足になるので要注意!
  4. ビニールハウスなどに並べ育苗:プール育苗であればプールにならべます。他の場合もビニールハウスなどで温度管理ができるようにし育苗します。

穴数と大きさ

穴の数や大きさは端的に言って通気性と水はけが絡んできます。

稚苗の場合肥料や土が根にも絡みついておらず、水に入れるとどんどん土や肥料が流れ出してしまします。そうならないためにも穴数が少なかったり穴径が小さいものを選びます。

また成長してくると穴が大きいと穴を突き抜けて根がでることもあり苗箱から剥ぎ取りにくくなります。 そのため育苗箱敷紙などを敷くケースやもともと穴が少ないものやクリスタルカットなどを選択される農家さんもおおいです。

育苗箱の種類

育苗箱を大きく分けると次のような種類に分けることができます。

  • 稚苗用育苗箱
  • 中苗用育苗箱
  • クリスタルカット育苗箱

それぞれの特徴を見ていきましょう。

中苗用育苗箱


昔からある育苗箱。1枚あたりの穴数が多く、通気性が良いのが特徴です。また底面に凹凸がないため、病気発生の原因にもなる「かん水の滞留」が少ないのもメリットです。積み重ね使用も可能な場合が多いです。

ただ水稲専用というよりは水稲の場合は肥料や土が漏れていかないように新聞紙や育苗箱敷紙などを敷いて使い、野菜などの場合はそのまま使います。

  • 穴が多く通気性・水はけよし
  • 水稲の場合は敷紙が必要
  • 積み重ねOKで収納性○
  • 昔から使われている
  • プール育苗では使えない

ダイヤカット/クリスタルカットの底面保水タイプ


ダイヤカットともいわれます。

稚苗用育苗箱の一種で穴から余分な水は抜けていきますが、あるい程度底面に水が貯まるため、苗が育ちやすく、給水する回数を減らすことができます。また根離れもよくかんたんに剥がすことができます。

作業効率がかなりアップ。ほぼ水稲専用で野菜には向きません。 育苗箱用の敷紙がいらないというのもポイントの一つですね。

  • 底面の形のためダイヤカット・クリスタルカットといわれる
  • 通気性もあるが保水力もある
  • 給水回数を減らせる
  • 根同士が絡んでくれて育苗マットが剥がしやすい
  • ほぼ水稲専用
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稚苗用育苗箱

その名の通り稚苗用の育苗箱です。まだ十分に成長してなく根などもない苗から土や肥料が逃げ出さないように穴数が少ないか穴数が小さくなっております。水稲育苗で使う育苗箱で、野菜にはほぼ使えません。

  • 穴の数が小さく少ない
  • 肥料や土がもれないようになっている
  • 稚苗用であるので中苗までの育苗は困難
  • 水稲用専用


稚苗と中苗では背丈も違いますが、当たり前のことですが、根の長さと量が全然違います。

稚苗の場合、根絡みが悪いと田植え機に乗せる時にマットが崩れてしまうので、農家さん的には出来るだけ箱の中で根を絡ませたいわけです。

それと比べ中苗は、根絡みは十分だと思いますが、箱の中だけでは養分が不足する場合があります。箱の下に根を伸ばし、土の養分が必要な場合もあります。今度そうすると根剥がしが大変。ですので稚苗である程度なると植えてしまうという話も聞いたことがあります。ただ、床土の種類、肥料などの条件によるので一概には言えませんが。

ただ稚苗用と中苗用の育苗箱を用意するのも経費的に大変ですよね。

稚苗用の箱で中苗を育てることも難しいようですが可能です。たとえば中苗用の箱に、根切りマットなどを引いたり、箱の下に、穴あきマルチを引いたりと、いろいろな工夫で植えている方もいるようです。

苗箱の管理

実は専用の洗浄機もあるほど、苗箱の洗浄は当たり前です。一枚一枚がやすいと言っても使い枚数はかなりの枚数。毎年毎年買い換えるなんてありえない話です。きちんとしっかり使い終わった後に汚れを落として保管することで長く使えます。

時短のためにも手動、自動ありますが、どちらにせよ育苗箱洗浄機を使うことをおすすめいたします。

苗箱洗浄機ラクリーン

ここまで来るとできるだけ時短で効率よく育苗する育苗箱の補助資材のことも知りたくなりますよね。育苗箱以外に必要ない苦行に必要な資材のおすすめはこちらにまとめました。

よく使う育苗敷紙のことはこちらでまとめましたので御覧ください。



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