前回住宅の基礎コンクリートのひび割れの種類と補修についてお話させていただきました。基本的にひび割れが起こる原因はどれも気をつけていれば防げるものではありません。
でもある程度原因を起こさせないように対策をすることはできます。前回も最終章で少し話しましたが、コンクリート部を養生すればOKなわけです。
今回はそんな便利なアイテムをご紹介します。
多くの建築資材を扱う資材屋で働いている管理人が数々の展示会や資材メーカーの営業さんから聞いた話や紹介されたアイテム、実際によく売れているアイテムをご紹介します!
基礎コンクリートに化粧材
前回ご紹介させていただいたノンクラックやサンクラックは表面にアルカリ層を作り中の酸化を防ぐという噴霧器でスプレーするタイプのものでした。
今回ご紹介するものはコンクリートのクラックを防ぐだけではなく、見た目もキレイに化粧するタイプの弾性美装仕上げ塗材となります。
ファンデーションコート 秩父コンクリート工業
こちらはコンクリート資材メーカーの秩父コンクリート工業さんが作っているものです。
チチブファンデーションコートは住宅コンクリート基礎の弾性美装仕上げ塗材となります。 弾性タイプのため仕上げ材表面に、コンクリートに発生するヘアークラックが現れるのを防ぎ、さらにコンクリート内部に水の浸入を防ぎます。そうすることによって中性化が抑制され、コンクリートの耐久性が向上します。
秩父コンクリート工業HPより
特徴として、
- 中性化抑制
- 美観向上
- 弾性タイプ
- 高耐候性
- 短工期
- 非吸水塗膜
が上げられます。
つまりは前回説明したコンクリートのひび割れからの鉄筋のサビ膨張を防ぎ、ヘアークラックを下で起こっても伸びてそのまま隠し続けて美観を守ります。同時に耐候性や非吸水性もありコンクリートを長持ちさせてくれます。
施工方法
- 基礎周りの土を掘り下げて、施工面についている土や汚れなどを清掃します。
- 水切りや雨樋に養生テープを貼ります。
- 下地の型枠段差や凸凹部はサンダーなどで削りきれいな平滑面にします。その際段差やピンホールが多い場合はモルタルを全面に塗りつけ、少ない場合はパテをコテで塗りつけ平たんにします。
- まずはベース材を準備します。ベース材を練り容器に入れる前に感をよく振ってから容器に入れます。ハンドミキサーで撹拌しながら粉体部をいれ2分以上高速で練り混ぜます。
- 砂骨ローラーで横方向にネタ配りをしてから縦方向でローラーの目が出るように仕上げをします。
- 次にトップ材を塗っていきます。
- 缶の上板を開け高速ハンドミキサーで1分以上練り混ぜます。
- ベース材が乾燥しているのを確認して、ローラーで横方向にネタ配りをします。
- 縦方向で均一に仕上げを行い、乾燥後基礎周りの土を戻します。
施工面積 | 使用トップ材 | |
ベース材15kg | 15平方m | 6kg |
ベース材20kg | 20平方m | 8kg 石目10kg |
カラー
色はグレーとベージュ、そして石目調の3種類。
ファンデーションコート下地ベース材
ファンデーションコートトップ材
グレー
ベージュ
石目調
ファンデーションコート3D
こちらは自然石のような見た目をしている少し高級感のあるタイプです。塗る面積や施工方法などはノーマルのものと変わりません。下地もそのままファンデーションコートのものを使えるので、トップ材のみが変わります。
ダルホワイト
ラベンダーグレー
シルバーグレー
まとめ
住宅の基礎のクラック問題。ひび割れが起きる前に対策をしておけば安心です。ただこちらはあくまで対策であり、絶対に防いでくれるものではありません。
住宅の基礎は30年が限界ともいわれることがありますので、メンテナンスは敵的に行っていきましょう。
住宅の基礎のひび割れの原因や補修についての記事はこちら