雪国ではよく見られる光景ですが冬がようやく終わって雪が溶けてくると道路がでこぼこになっていることがないでしょうか。公共の道路だったら国や市が治すのを待たなくてはいけません。ですが自分の家の前の道路だったり庭や駐車場などアスファルトを使っている場所はそうなってしまう可能性があります。
雪が溶けたことによって道路に溶けた水が染み込み広がり、また夜が来てアスファルトの中で氷ってしまい中の接着力が低くなり、さらに車などが走る振動でアスファルトが割れて凸凹になってしまうのが原因です。
冬でなくても長年使っているアスファルトはヒビ割れや剥がれが起きやすいもの。でも直そうにもアスファルトを作って埋めるのってモルタルやコンクリートのようにめんどくさそうと思っていませんか。実は簡単に補修できちゃうんです。
今回はそんな家の駐車場やお庭、家の前の道路など凸凹してしまった道路のアスファルトを簡単にDIYで直す方法をお話します!
年間多くの建築資材の展示会に出席する管理人が自身が働く資材屋での人気や資材メーカーさんから聞いたお話をもとに解説。これで簡単にアスファルト補修ができちゃいます!
あなたが直したいのはヒビ割れ?でこぼこ?
一言でアスファルトを補修したいと言ってもアスファルトの状態は大きく分けて2つに分けれると思います。
- ひび割れ
- でこぼこ
の2つですね。2つともある場合はでこぼこを直す考えで大丈夫です。これで何が変わるかというと補修材が変わってきますので簡単に説明すると
アスファルトのひび割れ補修
軽いひび割れはヒビに沿って補修材を詰めるだけです。わかりやすい動画を用意しましたのでご覧ください。
こちらは文房具で有名なアサヒペンのひび割れ補修材を使っていますが、基本的にどのアスファルトひび割れ用補修材を使っても手順は一緒です。まとめると
- ひび割れ部をブラシなどでできるだけきれいな状態へ
- ノズルの先端をひびに沿って補修材で埋めていく
- ヘラやコテなどで補修材をひびに押し込むと同時に表面を平らに
- 表面は夏なら3時間、冬なら6時間、内部は24~30時間で硬化
といった感じでとても簡単に補修できます。
家庭用であれば基本的に何を使ってもいいと思いますが後でおすすめを上げていきます。
アスファルトのでこぼこ補修
次はアスファルトの凸凹の補修の方法です。ひび割れと違って穴を埋めるという作業があるわけですからアスファルト合剤といわれる補修材でアスファルトを作ってそれで穴を埋めていくという形になります。こちらも動画を見つけてきました。
こちらもマイルドパッチという大人気アスファルト補修材を使った補修方法ですが、どの補修材を使っても基本的にはそんなに違いはありません。手順は
- でこぼこ部の草やゴミ・泥などの清掃
- でこぼこ部にアスファルト合材を少し山盛りになるくらい投入
- スコップやレーキなどで平にする
- 合剤によってタンパや体重をかけて踏み固める
たったこれだけの手順で完了します。
使うアスファルト合剤によって多少違いや注意はありますが、どれも簡単にDIYで補修することができます。こちらもおすすめのアスファルト合材を後ほどお話します。
おすすめのアスファルトひび割れ補修材【DIY用~プロ用】
最初はひび割れ補修材です。一言でアスファルトひび割れ補修材と言ってもいくつか種類がありますが、まずはこの2つの種類があります。
- 常温注入式
- 加熱注入式
です。簡単に選び方を説明すると常温注入式が一般DIY用で加熱注入式はプロ用と覚えておいて構いません。
常温注入式補修材
常温注入式とは薬剤のキャップを開けてそのままヒビに注入する上のようなタイプです。中には硬化剤を入れて混ぜて使うものがありますが違いは硬化剤を入れるタイプの方が早く固まり大体1時間位で上に乗っても大丈夫です。それに引き換えそのまま使えるタイプは固まるまでに30時間ほどかかり、48時間は5度以下になったり雨が降る状況を避けなくてはいけません。
また水で濡れている場所にも使えません。かならず乾いて清掃してきれいな状態で施工してください。
幅や深さが3mmくらいならアスファルトウメール
こちらはDIYで簡単に補修できる補修材を多く作っているメーカーの家庭科学さんの商品です。これだけで使うことができて硬化剤を入れる必要がありません。幅3mmx深さ3mmのひび割れ補修で30m分補修可能です。
ノズルとヘラが付属品として付いているので施工しやすいと人気でもちろん注入するだけの簡単施工でアスファルト補修可能です。効果時間は約24時間。
これより小さい100gのボンドのような見た目のものとこちらのパック詰めの500gのものがあります。
アサヒペンの床用ひび割れ補修材
アサヒペンというと文房具の印象が強いですが、実は塗料や補修材なんかも出しています。簡単にきれいに仕上がると人気な商品となっています。
幅5mmx深さ5mm以下の補修に使い600gのものは約14m分補修ができます。上でも簡単に解説しましたが固まるまで約30時間かかります。
硬化剤投入タイプSRCシールC
道路補修で有名なシンレキ工業さんのSRKシールCという使う直前に硬化剤を混ぜて使うタイプの常温注入式補修材です。
ゴム状のアスファルトになるので補修した後のアスファルトの変形による変化に強くまた防水性もある先程までご紹介したものよりワンランク上の補修材となります。
幅20mmx深さ40mmまでのひび割れ補修に適していますが、その場合10mで25本ほど使ってしまいます。余程完璧に直したいかプロの方の仕事でない限りは使わないと思いますが、プロの方には人気がありよく使われています。
加熱注入式補修材
加熱注入式は溶剤を専用機で一回とかして、その溶かした溶剤をひび割れに流し込んでいくという補修材で低弾性と高弾性という種類があります。
低弾性はアスファルトが熱くなった時のワダチに寄ってしまう流動やアスファルトが浮いてくるフラッシュの発生が少なく、高弾性は道路の変形に(低温可撓)つよく冬場のクラックが発生するのを抑制します。施工後すぐに交通を再開できるためプロ用としてよく使われています。
SRKシールH
感の良い方は名前でシンレキ工業さんのものと気づくかもしれません。低弾性なのか高弾性なのか判断がつかないのですが両方の特性を持っていてかなりの人気商品です。
溶解温度は180度で粘度が低く施工しやすいことが人気の理由で、ひび割れ補修や段差修正によく使われています。
でこぼこ補修に!おすすめのアスファルト合剤
アスファルト合剤はについてはプロ用の説明をし始めるとそれだけで記事が1つかけるレベルなので端折ります。なのでお手軽に使えるアスファルト合剤は以下のようなものがあります。
- 通常タイプ
- 全天候型タイプ
- 水で固まるタイプ
- 高耐久タイプ
2つのタイプが合わさっているものや有名なマイルドパッチというアスファルト合剤は粒の小ささで分かれたりしています。すべて一回開封したら速やかに使い切る必要があります。
通常タイプは上で説明したような施工で普通に使うものです。安価で家庭でのちょっとした補修であればこちらで十分でしょう。ただ濡れた場所では使えずしっかり乾いた場所で使うようにしましょう。アスファルト補修で調べるとレミファルトと出てくると思いますが、レミファルトは最初にアスファルト合剤を初めて作ったNIPPOさんの商品名となります。
全天候型と高耐久のタイプは2つの特性が合わさっているものもあります。全天候型というものは天候に左右されずに濡れた場所でも補修ができますが、水がある程度溜まっている場合は水を取り除く必要があります。高耐久というのは安定性と耐久性が高く施工後すぐに交通開通ができるものが多いです。
水を掛けるタイプは作業の流れでレーキなどで平坦にした後に水を1L近くまくことで固め効果を高め踏み固めることで完成します。水がいるため水が溜まっている場所でも施工可能です。散水すると硬化を始めるものもあります。硬化も早く早めの交通開通ができるのも利点になります。
これらは道路のでこぼこやポットホール、段差修正などに使われます。ちゃんと踏み固めれば踏み固めるほどしっかりと補修できますのでできるだけしっかりと踏みかためましょう。タンパーなど使うと便利です。
迷ったらこれ!前田道路さんのマイルドパッチ
とりあえずどれにしようか迷ったらマイルドパッチを選びましょう。マイルドパッチは3種類あり
- マイルドパッチクリア
- マイルドパッチ5mm
- マイルドパッチ13mm
となっています。それぞれの違いは粒の大きさ。クリアは~5mmの粒で後はそれぞれの粒の大きさが5mm・13mmとなっています。選び方は施工する深さで浅い場合は5mmタイプで深い場合は13mmタイプを選びましょう。クリアの方はお好みです。
水を掛けるタイプなので雨天時も水が溜まっている場所でも施工可能なのが最大のメリットです。耐久性も高く人気商品となります。
聞いたことがある?レミファルト
こちらは家庭でのDIYからプロまで広く使われるいちばん有名なアスファルト合剤です。道路施工剤でその道で知らない人はいないNIPPOさんの商品で歴史のあるロングセラー商品です。
レミファルトのタイプは
- レミファルト 通常タイプ
- レミファルトS 高耐久タイプ
- レミファルトS5 高作業タイプ
- レミファルトST 全天候高耐久道路舗装タイプ
の4つのタイプに分かれています。一番下のレミファルトSTは明らかにプロ向けの商品となります。それぞれの説明は上のタイプ別で説明していますが、高作業タイプというものは骨材が5mmタイプで通常1ヶ月ほどしか保存できないレミファルトを3ヶ月ほどまで未開封で保存できるようにしたタイプとなります。
ただレミファルトはボロボロ崩れてきて固まらないということもよく聞きます。しっかりとプレートランマなどで転圧すればまだしもDIYだとなかなか難しいと思います。車などで上を通って転圧なども効果があると思います。ここらへんが家庭用よりプロ用という感じがしますね。
まとめ
今回はアスファルトの補修についてお話しました。
アスファルトのひび割れ補修にはDIYで補修するレベルであれば常温注入式の通常タイプで大丈夫です。ただ硬化を早くしたい場合は2液タイプの硬化剤と混ぜるものを使いましょう。
アスファルトのでこぼこ補修にはアスファルト合材を使いましょう。施工のポイントとしてはしっかりと踏み固めることが大切です。また基本的には水気のない場所で施工箇所をきれいにしてから補修をしましょう。今回おすすめした商品以外にも家庭科学さんのアスファルトVやユニテックさんのアスファルトピッチなど人気があります。
ただ悩んでいる方はマイルドパッチ一択で大丈夫です。
アスファルトではなく家の基礎などのコンクリートのひび割れが気になる方はこちらの記事がおすすめです。
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