以前草刈の際に気をつけなければいけないことを記事にしましたが、今回は草刈におすすめのお助けアイテムをご紹介します。
草刈機のチップソーにつける安定版のジズライザー。聞いたことがある人も多いのではないのでしょうか。今回はこちらの北村製作所の画期的人気商品であるジズライザーと種類についてそれぞれの説明をしてみたいと思います。
チップソーなど選び方はこちらの記事へ⇒チップソー・ナイロンカッター・○枚刃などあるけどどれがいいの?種類別の特徴と違い・選び方
年間様々な農業系の展示会や大手の農業系メーカーの方と喋る機会の多い管理人が聞いた話や実際に売れているアイテムをご紹介します。
ジズライザーとは
こちらは北村製作所というところが作っているアイテムで、草刈時に使う道具となりますが、ジズライザーを草刈機につけて草が刈れるわけではありません。
簡単に言うと草刈時に安定して草が刈れるようになる安定板となります。
草刈り機で草を刈る場合、チップソーで刈るかナイロンコードで刈るか大きく分けると2つの方法があります。そのチップソーやナイロンコード板に取り付けることができるアイテムになります。また種類によってはジズライザーからナイロンコードを直接取り付けるタイプもあります。
ジズライザー自体は15年近くの歴史があり、安定して使われ続けているロングセラー商品となっており、現在ではサイズや用途に合わせて様々な種類のジズライザーが発表されています。
ジズライザーが取り付けられる草刈機
ジズライザーはナット式・ボルト式のほぼ全ての刈払機につけることができます。取り付け方は至って簡単で
- ギアボックスにチップソーをセットする
- 本体にセットしたチップソーの抑え部段差にはめ込むようにジズライザーをセット
- 付属の4枚の芯出しゲージからボルトの太さに合ったものを一枚選んでセット
- しっかりとナットを締め付ける
といった具合に簡単にセット可能です。
ジズライザーを使うことのメリット・デメリット
ジズライザーは上でも説明したように15年くらいの歴史のある製品になるので様々な声があります。その中からあえてデメリットをあげるとすると
ジズライザーのデメリット
- 効果が感じられない
- つける分重くなってスライドさせるのがコツがいるので浮かせるほうが楽
- 消耗品のため買い替えが必要
といったものがあげられます。
ただ反論をあげるとすると、効果が感じられないとか重くなってスライドにコツがいるので浮かせるほうが楽といった人は最初からジズライザーを必要としていない人ですので使わなくて正解だと思います。消耗品というのはたしかにその通りです。では今度は余分にお金を少し足してでも使いたくなるメリットを見ていきましょう。
ジズライザーのメリット
- 地面につけて這わせて刈っていくので楽に草刈作業ができる
- ドーム型で角がないため、多少の地面の凸凹でも引っかからない
- ジズライザー自体の摩耗耐久性があり従来のものより5~8倍あるのでコストパフォーマンスがいい
- 基本的にほぼすべての刈払機につかえて付属品でピッタリセンターにつけれる
- 草刈り作業の疲れの一因でもある振動吸収性があり振動を減らす
- 取替時期がすぐに分かるように、取替時期に穴が見えてくるように設計されている
最大の特徴はやはり地面に付けてスライドさせながら作業するため、刈払機を浮かせる必要がなく作業自体がとても楽になるということ。地面に滑らせながら草を刈ることを地ズリ作業というようです。また最近流行りの高刈りにも特化したジズライザーもあり高刈りしやすいというのもメリットになります。
メリットを見てみると、どれも作業の安全性をあげさらに疲労・労働時間を減らしてくれる特徴ばかりです。そしてお値段も対して高くはなくノーマルなものだと1000円くらいで買えてしまうので、試しやすい価格でもあります。
それでは少し口コミを見ていきましょう。
ジズライザー口コミ
口コミでもキレイに簡単に草刈ができるようになったというものが多く聞かれます。
・シズライザーを装着しての除草作業は、肉体疲労が軽減出来ました。さらに耐摩耗性の高い素材に改良してもらいたい。
モノタロウさん口コミより
・取付時にチップソーのセンターが少し取りずらい所があり、もう少し遊びがないほうが良いと思いました。使用した感想はスムーズに作業が出来、期待通りでした。
・このタイプの安定板を使い始めてから、刈りむらが出来にくくキレイに刈れるようになり重宝してます。また、軽いのであまり負担になりません。
・今までは、そのままで使っていたが、今回初めて購入した。結果的にはなかなかいい感じです。地面を草刈り機が勝手に走る(スムーズに移動)して草刈ができるという感じがしました。
・刈り払い作業に地面を滑らすのがスムーズで楽に作業できるのが良かった
悪い方の口コミも探したのですが価格が安いのでそこまで悪い評価はなく
- 耐久性が低い
- 取り付け方がわからない
といったものでした。耐久性が低いと言っている人もそこまで悪い評価は付けておらず、取り付け方がわからないという人は詳しく何があったのかわかりませんが、草刈機につける分には上の動画を見ていただければ取り付けられると思います。
なぜ金属で作らないのか
ジズライザーのメーカーである北村製作所さんからもお聞きしましたが、なぜ摩耗しにくい金属ではなくプラスチック(ナイロン)で作っているのかという質問がよくあるそうです。答えは
試験の結果ナイロンのほうが摩耗が少なかった
だそうです。
実は金属のジズライザーも作ってそれぞれテストをしていたようで、草刈りをする庭などで地摺りをすると金属よりナイロンのほうが摩耗が少なく、実際に金属のほうが5~8倍持ちが良かったそうです。
ただこの摩耗も場所によってだいぶ変わってくるそうで砂利などの場所ではテストはしていないようで、あくまで草刈りをする庭のような草すべりする場所でのテストのみとのことでした。
ジズライザーの種類とそれぞれの特徴
ジズライザーは大きく分けるとチップソーにつけるタイプとナイロンコードにつけるタイプに分かれます。それではそれぞれ特徴をご紹介していきます。
チップソータイプ
ジズライザースタンダード ZAT-H20A
直径10cm 厚さ2cm
ロングセラーのノーマルタイプ
ジズライザースタンダード プロ ZAT-H18A
直径8cm 厚さ1.8cm
ジズライザーシリーズ最薄の厚みでジズライザーとジズライザーフィット60のいいとこ取りの商品。地摺りもちゃんと安定!草を短めに刈りたい方におすすめです。
ジズライザースタンダード フィット60 ZAT-H20A60
直径6cm 厚さ2cm
ジズライザーの中で一番小さく、そして軽いものとなります。狭くてシビアな刈り取りに便利で、また直径が小さいため全体的にきれいに細かく草刈をできるものにもなります。荒れ地や森林など狭い場所に特に使えます。
ジズライザースタンダード ワイド ZAT-H30A120
直径12cm 厚さ3cm
ノーマルのものより一回り大きいジズライザーとなります。大きくすることで地面の凹凸の無駄な引っかりをなくし、素早いスイングをしやすくなります。畦畔地や畦などに特におすすめできるタイプです。
ジズライザー ハイ50 ZAT-H50AA
直径15cm 厚さ5cm
最近話題の草刈方法「高刈り」に最適なジズライザー。根本から5cm位をのこして刈る事ができます。ドーム型が大きいため多少の凸凹の引っかかりを極端に少なくし、素早いスイング可能です。
高刈りについてはこちらにまとめています。
⇒草刈りでの高刈りのメリットや効果とは【メリットしかありません】
ナイロンコードタイプ
こちらはナイロンコードを使う場合に使用できるジズライザーになります。ナイロンコードは回している一番先端で草を刈っていくので、中心部などに草が当たるとどんどん切れが悪くなり刈りにくくなります。そのようなことにならないように先端以外を保護する役目も果たしています。
ジズライザー エアードライブ240・180 ZAT-H35B
240 直径24cm 厚さ3cm
180 直径18cm 厚さ3.5cm
チップソー・ナイロンコード兼用タイプ
今度はチップソーにもナイロンコードにも使える上に、さらにチップソーもナイロンコードも両方同時に使えるようにできるという3つの使い方ができる兼用タイプです。
ジズライザーエアー ZAT-H24B
直径10cm 厚さ2.4cm
刈刃ナイロンコードの両刀使いができるタイプ。
ジズライザーエアー ハイエアー50 ZAT-H50B
直径15cm 厚さ5cm
重宝使える高刈りに最適なジズライザーエアーです。状況に応じて使い分けられます。
ジズライザーエアー プロエアー ZAT-H24C
直径8cm 厚さ2.4cm
ジズライザーエアーシリーズのプロタイプです。小型軽量でキレイに草刈を仕上げます。
ジズライザーエアー ラクエアー ZAT-H30D125MA
直径12.5cm 厚さ3.6cm
なんと面倒なナイロンコードの扱いをカートリッジ式というアイデアで解消!ジズライザーにセットするだけですぐに使えます。ナイロンコードが摩耗しても半周させてまた出すだけ。ナイロンコードの巻取りがないだけでこんなに楽になります!
ジズライザーの選び方
さて、ジズライザーを紹介してきましたが、ぶっちゃけ自分にあったものがわからないと言った方は以下の基準を元に考えてみましょう。
- 基本的に直径が大きければ大きいほど、地面などに引っかかりづらくなり安定化する。
- 小さければ小さいほど草の背丈をキレイに合わせることができ、細やかな刈丈調整をしやすい
- 板が厚ければ厚いほど、石はねやチップソーの食い込みがしにくくスムーズに地摺りができスピードも効率も上がる。
- 板が薄いと単純に草刈をしやすい
またスタンダードタイプのみですが、摩耗の耐性の順番も公表されています。摩耗耐久性がある順番に並べると
- ジズライザーワイド
- ジズライザーフィット60
- ジズライザープロ
- ジズライザー
の順番になっています。ただ一番耐久性がないノーマルのジズライザーでも従来のものと比べると5~8倍の耐久力があるようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。昔から売れ続けているロングセラー商品のジズライザー。管理人がいる資材屋でも毎日沢山の枚数が売れています。もちろん一番売れているのはノーマルタイプのZAT-H20Aですが、エアーシリーズも徐々に認知し始めているのか、年々でていく数が増えています。
少し先端が重くはなりますが、まだ使ったことない方はジズライザーを試してみることをオススメします。値段もお試ししやすいお値段ですので。苦しい草刈が少しでも楽になることを願います。
そして小ネタ情報を。こちらは実はメーカーによりネットでの販売価格が一定以上下がらないようにされているため、あまりバラツキがないはずですが調べると結構ありますよね。実はメーカーによってはそういった決まりが結構でてきています。
いくらがその価格なのかはわかりませんが、安すぎるところはメーカーとの規約を破っている可能性もあります。管理人としてはインターネットだけでなく全国小売価格もそうしてほしいと思います。
草刈り作業に少しでも不安がある人はプロに頼むのも検討しよう
いくら安全に刈払機やチップソーを使えるお助けアイテムといってもやはり草刈り作業に危険はつきもの。不安な気持ちが少しでもあればプロの業者に頼んでみましょう。お客さんとプロの業者さんを探すマッチングサービスの「Zehitomo」さんでは簡単な質問に答えるだけでお近くのプロ業者を探せます。
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