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本当に必要?田んぼの溝切りの意味
田んぼの溝切りの時期はだいたい種まきから70日建った頃に、稲の草丈が50cmを超えてくる品種もあります。この時期に排水をスムーズにし、節が間延びを防ぐため溝切りを行うのが一般的です。
また田植え後10日ほどで行う場合は無駄な分けつ(稲の根本から新芽が出てくる)を防ぐことにもなります。
JAさんも”溝切り一本で15kgの増収をねらえる水管理が可能”と指導しているようです。

さて簡単にいえば溝切りとは、田んぼに排水溝へと水を流れる溝をつくる作業です。それを溝を切るといいます。
そして溝切りには、次のような大きな効果があります。
1.水が溝へむかうため水たまりができずらくなり、排水・中干しがスムーズに行えます。
2.土中の有害ガスの硫化水素、メタンガスなど(稲の根を痛めたりイモチの発生を助長する原因)を抜くことができます。
3.干ばつの場合は、逆に溝に水を溜めることで対応策となり、水を引くのもスムーズにできる。
4.田んぼの土が強くなり、後々のコンバインの防除作業(害虫・病気対策)やひえ抜き(雑草処理)作業などが効率的にできます。
5.収穫後に乾燥した土壌からも裏作がしやすくなる。
農業経験者でも溝を切らない!という方もいらっしゃいますが、上記の理由から溝を切っておくのは必須作業です。
ただ、稲作という作業全体から考えても1,2を争うほど大変な作業なのは明らかです。
ですので、すこしでも効率的に生産性を上げるためにも溝切り機はあったほうがいいという結果になります。
田んぼの溝切りの回り方・間隔などの方法
次はこちらで田んぼでの溝切りのやり方を説明していきます。
1.まずは一旦水を抜きます。次に10-15cmくらいの深さで水を張ります。
ただ、使う溝切り機によって水を貼るかはらないかは変わってきますので、お持ちの溝切り機の説明書をよく読みましょう。
2.あぜにそって、外側を1周若干深めに溝を付けていきます。その後、基本的には溝の間隔を2.5m。深さは10cmを基本に田んぼによって条件を決めましょう。
このとき溝を排水溝につなげるようにします。また溝が交差している場所は必ず水がせき止められないようにつなげましょう。
このとき小ネタとして、特に柔らかくなる場所は間隔を狭く溝を作っておくと効果的です。


3.中干し溝の形が崩れていないか、点検は定期的に行いましょう。
溝が崩れている場合補修を行いましょう。崩れていると効果を発揮しません。
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溝切り機の種類
水田用の溝切り機の種類は大きく分けて3種類。
手押しする歩行用タイプ、乗用タイプ、そしてコンバインにつけるアタッチメントタイプ。
歩行用タイプにも完全に力で押し切るものとエンジン補助付きものもがあります。
手押し溝切り機
安くて追加で購入しやすいタイプ。ただ完全に力仕事となるため重労働は間違いなしです。
ただ軽量で持ち運びがしやすいので、棚田のように畔を乗り越えて、小面積の田んぼを行き来する場合はこれがおすすめです。
また機械ではないため、雨天時に使用しなければならない場合も便利ですね。
手押し式エンジン付溝切り機
エンジンが動力となるため、力がいらなく勝手に走ってくれるので手押し機にくらべ楽です。ただ欲を言えば田んぼに足を取られるのが手押し式の弱点でかなり大変です。
乗用式溝切り機
乗ってしまうので、溝切りの最大の的と言われる田んぼのぬかるみを歩くことから開放されます。また体重をかけられるため深い溝を切ることができます。ハンドルが回らないタイプと回るタイプが有り、回るタイプはさらに操縦性が上がり小回りも効くので、いままでの重労働はなんだったのかと思うほどです。
ただ農機具店や販売店では人気のエンジンタイプ(丸山エンジンののるたんEVOなど)はすぐに売り切れてしまうため注意が必要です。
田植え機のアタッチメントタイプ
もちろん一番ラクに作業ができます。ただ田植え機に取り付けたり、外したりとそちらの作業が少し面倒です。あと小回りがきかないため、細かいところは別の方法で溝を切る必要があります。
まとめ
どうでしょうか、今回は水稲での田んぼの溝切りの意味、方法、やり方のコツ、そして溝切り機の種類とおすすめをお話いたしました。今度また時期を見て溝切り機のおすすめと比較に特化してお伝えしようかと思います。
おすすめの溝切り機と比較はこちらでお話します。
また乗用の溝切り機を使っているときにでる困ったを一発解消してくれるアイデア農機具のご紹介はこちらへ!なんで今までなかったんだろう?