急に振ってきた雪。積雪が毎年多い場所であればスコップやダンプなどの除雪用品などがあるかと思いますが、それでも雪かきは面倒なものです。それらと併用して少しでも雪かきを楽にするものとしてよく売れる融雪剤。
今回はそんな融雪剤の凍結防止剤の違いや種類、よく検索で出てくる錆びる錆びない、植物への影響、おすすめなどをお話していきたいと思います。実は色々ある融雪剤について知って適切なものを使いましょう。
年間数多くの農業資材メーカーや建材メーカーさんとお話する機会のおおい管理人がメーカーや代理店の営業の方などから聞いたお話をわかりやすくお話します!これで融雪剤についてはばっちり!
実はちがう融雪剤と凍結防止剤
簡単言うと雪が降ってから撒くのが融雪剤で雪が降る前に道路が凍らないよう巻いておくのが凍結防止剤です。
詳しく説明をすると
凍結防止剤
というのが凍結防止剤で
融雪剤
ここまで違いがあるものの凍結防止剤と融雪剤がごっちゃになって使われることがよくあります。また商品によっては凍結防止剤・融雪剤という売り方をしているものがありますが成分を見ればどちらの特徴に当てはまるのかわかります。
融雪剤って金属が錆びたり腐食するの?植物への影響は?
します。成分に「塩」がつかわれているのを見るとわかるように錆がでたり腐食します。またこのブログで取り扱いの多い園芸関係の方にも関係のある植物への影響も懸念されます。
融雪剤の植物への影響
塩が金属に悪いことはなんとなくわかるとおもいますが、植物への影響はわからないという方が多いと思います。融雪剤を使うことでなんで植物に悪いのか、またどんな影響が出るのでしょうか。
まずは影響
- 異常な葉焼け
- 小枝の枯れ
- 枯死
- 樹木の衰退
などが見られます。詳しく説明をすると融雪剤を撒くことで葉っぱに塩分がついたり塩化カルシウムによる異常な土壌のカルシウム成分の増加によって細胞の壊死が起こるためそのような被害がでます。
じゃあ車にも影響があって庭の植物にも影響があるとか融雪剤使えないじゃん!と思われるかもしれませんが、ただもちろん塩化カルシウムを少なくしたり使わなかったりと直ぶつへの影響や金属の錆びないもの錆びにくいものも融雪剤にはあります。
尿素を使った融雪剤・凍結防止剤のメリット・デメリット
塩害の被害を少しでもなくそうとして作られているのが、尿素による凍結防止剤となります。塩をつかっていないため金属は錆びにくく、土壌や植物への影響も少ないためよく選ばれます。
尿素をつかった融雪剤は
- 金属の錆や腐食が起きにくい
- 土壌など植物への影響が少ない
- 塩化カルシウムよりは効果が落ちるし遅く効果が出る
- -12度以下では使えない
- 気温が上がると臭いが・・・
といったメリット・デメリットがあります。ただ金属や植物への影響を気にする方にとっては外せない融雪剤となっています。
次は価格の安いものから植物や金属への影響が少ない融雪剤をご紹介していきます。
おすすめの融雪剤【定番から金属が錆びない・植物に優しいものまで】
まずはとりあえず有名な安価な融雪剤をご紹介!これらは「塩カル」ともよばれます。もちろん塩化カルシウムの略です。
塩化カルシウム トクヤマ
こちらは知る限り唯一国産の融雪剤となります。上で説明したように水と溶けることで発生する熱で雪を溶かしていきます。大体2000~3000円くらいの価格帯です。
一般名称 :塩化カルシウム
化学式 :(液体)CaCl2 (粒状)CaCl2・2H2O
主な荷姿 :(液体)ローリー (粒状)フレコン、ポリ袋
グレード :一般用(融雪・防塵)、工業用、食品添加物(粒状のみ)
ロードクリーン 塩化カルシウム 讃岐化成株式会社
こちらはロードクリーンという有名な塩化カルシウムです。こちらの讃岐化成株式会社では塩化カルシウムを使わないものも作っています。価格帯もだいたい10kgで1500円くらい、25kgで2000~3000円くらいでお買い得です。
ロードクリーンUREA 無塩凍結防止剤
先程の讃岐化成株式会社で作っている尿素を主成分とした凍結防止剤となります。塩害の心配がなく土壌負荷の小さい尿素をつかった環境に最大限配慮した凍結防止剤です。価格は20kgで大体3000~4000円くらいになります。
融雪くん アサノヤ産業
尿素を成分とした凍結防止・融雪剤で塩化カルシウムと異なり金属の腐食やコンクリートの侵食が少ないのが魅力です。2kg・5kg・10kgと少ない単位で家庭用にも丁度いい量も選べるのでかなり人気です。
ただ-15度以下では使えないので要注意です。
D-グリップ 大東潤滑
こちらは尿素を使っているわけではなく塩化ナトリウムにクエン酸を配合したという新しい考え方をした融雪剤です。尿素のデメリットを軽減しながら環境にも配慮したものなので尿素ではイマイチ効果が足りないけど植物への影響が心配という方には特におすすめです。
同じようなものにエコフィールドというものもありますがどちらも販売が限られているのか大手モールでは見つかりません。少し取り扱いが難しい商品なのでしょうか。
融雪剤の撒き方や注意点
目安としては1平方メートルあたり100gというのが基本となります。それを基準として雪の量によって微妙に調整しましょう。
撒き方はムラなく均一に撒きます。また1度撒くだけよりも2度に分けたほうがより効果的です。撒くときは手を守るため直接手を触れず手袋などをしましょう。
融雪剤を撒くためのスプーンや道具もあります。上手く活用しましょう。
まとめ
今回は雪のシーズンには必須の融雪剤についてお話しました。撒く場所の環境や状況で融雪剤の種類を変えたり、凍結防止剤にしたりと対応しましょう。
また融雪剤には防塵として使われるものも多くあります。スポーツで使うグラウンドなどに使われます。テニスコートなどでも使われます。
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