雑記

和ろうそくと西洋ろうそくの違いとカートリッジ式ろうそく

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古いお家であれば大体仏壇があり、何の気なしにみている「ろうそく」。祭典や神事、冠婚葬祭などではよく見ますが、それ以外に見ることはあまりないかもしれません。ましてや仏壇がないのにろうそくを持っているご家庭も少ないのかもしれません。

実は普段私達が見ている白いロウのろうそくは西洋ろうそくと呼ばれているものです。西洋があるということは和もあります。それが和ろうそく。

それでもお寺や神社の方、冠婚葬祭を取り扱う仕事についている方は和ろうそくを取り扱うことも多いと思いますが、和ろうそくってお値段がなかなかしますよね。一回の式典などで丸々一本使わないのに毎回見栄えのために買い揃えると費用がバカにならない。なんとかならないものか。

今回は現代において見直されつつあり、最近はインテリアとしても注目を浴び始めている和ろうそくについてお話します。

和ろうそくとは

和ろうそくはもちろん「ろうそく」の一種です。明かりを灯すのが一般的な使われ方ですよね。木蝋を加熱して溶かした物を鷲やい草で作った芯の周りにかけて、乾燥させる。乾燥したらまたかけて、乾燥させてを繰り返して作る。なので自ずと年輪のような断面になります。

和ろうそくと西洋ろうそくの違いとは?

和ろうそくといいますけど、西洋ろうそくとなにが違うのでしょう。実は同じロウソクでも原料や作られる炎など色々変わってきます。

和ろうそく

  • 原料は主にハゼの実
  • 芯は「い草」の髄から作る
  • すべて手作業で作っていく
  • 大きく揺らぐ炎を作り、芯も太いため消えにくい
  • 芯がしっかり吸い上げるため蝋が垂れるのを防ぎ、匂いも汚れも気にならずススも出にくい
  • 値段が高い

西洋ろうそく

  • 原料は石油からとれるパラフィン
  • 芯は糸からつくる
  • 機械で大量生産
  • 炎が小さくて消えやすい
  • 値段が安い

こうやって比較をしてみるとだいぶ違いますね。特に和ろうそくの炎は趣がある灯りとしてインテリアなどでもロウソクの灯りを真似した点灯の仕方をするものまでありますよね。和ろうそくならではの揺れから感じる癒やしや神秘的な感じが高く評価されています。

ちなみに和ろうそくの炎の揺れは和ろうそくの芯の中が空洞になっており空気の流れがろうそくの中で起こり炎を揺らしています。それが自然の小川のせせらぎやホタルの光のように人間を心地よくさせる効果があるようです。

ちなみに小ネタですが、和ろうそくは一挺(ちょう)、二挺と数えます。本といっていまいがちですけど挺が正式なようです。

和ろうそくの芯切りについて

お値段以外最高な和ろうそくですが、芯が炭化して残るという特徴があります。お寺などで使う大型の和ろうそくによく起こる現象のようで、芯が太いのが原因のようです。そうなった和ろうそくは次に使うために芯切りをします。

このとき芯を短くしすぎると蝋が大量にたれてしまうので、場合によっては3,4センチ残すこともあります。

仏壇と和ろうそく

一般的に和ろうそくは白と赤の色があります。その他にもピンクや水色など沢山のバリエーションが今は作られているようです。

白い和ろうそく

基本的に葬儀や中陰、年忌法要や祥月命日などの法事などに使われることが多いです。また毎日のお勤めや月参りなどで使うのも白い和ろうそくとなります。仏壇やお墓などで見かけるのも白い和ろうそくが多いと思います。(宗派によります)

朱い和ろうそく

こちらの朱い和ろうそくは仏壇のお精入れやお墓建立時、仏前結婚などで使われます。また浄土真宗という仏教の宗派の一つでは報恩講、7回忌以降の年忌法要や正月などの慶事、おめでたい法要や儀式などに用いられているようです。

いい時に使いそうな朱い和ろうそくですが、これには意味があって、「死ぬことでこの世の欲から開放されて仏様の元へ行くことができる=めでたい」という捉え方をしているようです。

和ろうそくの形とサイズの選び方

和ろうそくには棒状とイカリ型の2種類の形があります。基本的に寺院などではイカリ型、仏壇では棒状のろうそくが使われます。ただ地域や宗派によっても変わってきます。

普通のお宅にあるような三尺仏間にある仏壇ですとろうそくのサイズは1,2号を使い、大型の仏壇であれば5号サイズが良く選ばれているようです。最近では5㎝ほどの和ろうそくもあるようです。

カートリッジ式の和ろうそく

そんな和ろうそくですが、やはり値段が高い、芯切りが手間という理由で使われなくなって来ています。一般家庭だけではなく、神社仏閣などでもそのようになっているようです。

やはり安価で使いやすい西洋ろうそくへ移っていってしまっているものの、日本古来からの儀式には和ろうそくをできれば使いたいというのも本音のようです。

華恵香デラックス カートリッジ式和ろうそく 松本商店

こちらの商品はろうそくメーカーのである松本商店というところが作ったカートリッジ式の和ろうそくになります。

こちらのメーカーが

やっぱり植物蝋を使った和ろうそくでないと」と
おっしゃって頂ける各御寺院様から「2時間程の法要で値段も高価な和ろうそくを使い捨てるのはもったいない!頭だけ代えれるようなカートリッジ和ろうそくは出来ないか?」

という要望から作られたのがこちらの華恵香のようです。

いろいろなメーカーが和ろうそく型のパラフィンでできたカートリッジ式のろうそくを販売をしているようですが、芯まで昔ながらの灯心を使ったものを作ったのはこのメーカーが初めてのようです。

特徴としては

  • 経済的:カートリッジ取替式でカートリッジも安く燃焼時間も法要に適した燃焼時間
  • ススが少ない:法要の時にススが鼻や喉に入るという声を元に従来の70%までカット
  • 芯切り不要:カートリッジ式で取替式なので不要
  • 炎の大きさ:パラフィンろうそくは炎が小さくインパクトも弱いがカートリッジ式はちょうどいい大きさ
  • 蝋が流れない:カートリッジ式なので大きいサイズの和ろうそくに比べ風ある時に蝋が流れてしまう心配がない
  • 朱と白の2種類完備で燭台の芯にしっかり固定できる:専用アタッチメントで6・8・10匁の燭台に対応

華恵香には30号・50号・100号のサイズがあります。和ろうそく本体2本とカートリッジ10個のセットもあります。最初はこちらから使っていくのがいいでしょう。

もちろん本体を持っていればカートリッジのみが必要となります。

まとめ

日本古来から使われている和ろうそく。西洋ろうそくにくらべ利点がおおいのですが、やはりすべて手作りによりお値段が高めです。でもやはり日本の儀式には日本の和ろうそくを使いたいですよね。

和ろうそくの文化をなくさないためにもやはり和ろうそくをどんどん使っていきましょう。

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