建築・土木 現場

スリングベルトの基準がJIS規格3等級から4等級へ!使い方や耐荷重を比較!

※この記事はプロモーションを含みます。

玉掛け作業に必須のスリングベルト。玉掛けスリングやナイロンスリングとも呼ばれていますね。テザックやコンドーテックなど様々なメーカーがスリングベルトを作っていますが、近年現場では今まで主に使われていたJIS3等級のスリングベルトではなくJIS4特級が使われ始めているのを知っていましたか。

ここ4~5年で業界自体がJIS4等級に変わってきています。その理由とは

様々なメーカーがJIS33等級を出してきて中には粗悪なものがありJIS4等級ができた

ととあるメーカーから聞きました。海外産の安くてあまり作りが良くないものが出回たりして、(もちろんJIS3等級をとっているので問題ないはずだがメーカーの営業さんいわく怪しいものもあるとのこと)業界的に4等級が使われ始めています。

今回はスリングベルトの3等級と4等級を耐荷重や使い方を含め何が変わるのかを説明していきます。これを読めばスリングベルトの基本的な使い方や規格別の耐荷重の違いなどがわかります。

年間数多くの建築土木系の展示会に出席する管理人がメーカーの技術者や営業さんから聞いた話を、自身が働く資材屋の売れ筋などを踏まえてお話します。

スリングベルトの形による種類

JIS3等級と4等級の違いについて話す前に一つだけお話したいことがあります。それはスリングベルトの形についてです。スリングベルトは大きくわけると2つのタイプに分けられます。

ポイント

  • アイタイプ
  • エンドレスタイプ

もちろん普段からすでにスリングベルトを使っていらっしゃる方は知っていると思いますので、読み飛ばしてもらって結構です。ただアイタイプとエンドレスタイプだと同じスリングベルトの幅でも耐荷重が変わってきます。それはみればすぐに分かります。

アイタイプ

エンドレスタイプ

アイタイプは基本的にはロープの両端に丸い輪っかができていてそちらに引っ掛けたり端を通したりして使います。エンドレスタイプは全体的に大きな輪になっているタイプです。

この2つのタイプを覚えてJIS3等級と4等級の違いを見ていきましょう。

スリングベルト アイタイプ
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スリングベルト エンドレスタイプ
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スリングベルトのJIS3等級と4等級の違いと比較

実際にJIS3等級と4等級はなにが違うのでしょう。答えは「最大使用耐荷重」が変わります。

基本的に同じ幅のスリングベルトがあると最大使用荷重が25%上がって例えばJIS3等級の50mm幅のアイタイプのスリングベルトだと1.6tが最大使用耐荷重となりますが、JIS4等級だと2tとなります。

簡単にJIS3等級とJIS4等級の耐荷重の違いを表にまとめました。有名なスリングベルトメーカーのテザックさんのHPからの引用となります。

スリングベルト・アイタイプJIS3等級と4等級耐荷重比較

アイタイプ比較25mm35mm50mm75mm100m
JIS3等級耐荷重0.8t1.25t1.6t2.5t3.2t
JIS4等級耐荷重1t1.6t2t3.2t4t

スリングベルト・エンドレスタイプJIS3等級と4等級耐荷重比較

エンドレスタイプ25mm35mm50mm75mm100mm
JIS3等級1.6t2.5t7.5t5t6.3t
JIS4等級2t3.2t4t6.3t8t

ベルトスリングは1~4等級までありますが、4等級はその最高規格となりますので耐荷重も最高値となります。

業界でのJIS4等級の普及はどれくらいか

JIS4等級のスリングベルトがでてかなりたってはいますが、現在の現場や業界ではJIS3等級と4等級はどのくらいの使用率なのでしょうか。詳しくはデータがないようですがスリングベルトで1,2を争うほどの有名メーカーにお聞きしたところ

ちゃんとしたデータはないものの50%くらいすでに4等級に切り替わっている。

と言っていました。高所作業のように法令でどうこう変わるというわけではないようですが、現場で指定してJIS4等級を使用しなければならないところも体感で半分くらいあるそうです。国内各メーカーもこぞって4等級を売り出し始めているとのことでこれから先は4等級が基本となっていくとのことでした。

ポイント

  • 業界ではすでに半分くらいが4等級を使っている
  • 各メーカーが4等級を発売している
  • 3等級の販売を年内でやめるメーカーもある

というのが業界の動きとなります。

スリングベルト JIS4等級
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スリングベルトの使い方

スリングベルトは基本的にクレーンやフックなどで荷物を吊るというのが基本的な使い方になります。そのスリングベルトでの玉掛け作業での使い方はいくつかあります。

まずはアイタイプ

そしてエンドレスタイプの使い方は

スリングベルトで吊り上げるものにもご注意

スリングベルトの玉掛け作業ですが、通常で使う以外にも化学薬品用というものもあります。それぞれ使われている素材などが違いますので、一般的でない方法で使う場合は特殊な状況で使えるのか調べるか問い合わせをしましょう。

酸・アルカリなどの化学薬品に強いスリングベルト

PPブルースリング テザック
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柔らかい素材や傷つけたくない素材に使うソフトなスリングベルト

ブルースリングソフト テザック
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スリングベルトのおすすめメーカー

ここでスリングベルトを作っているメーカーをいくつかご紹介します。どのメーカーも様々な種類のスリングベルトをつくっており定評のあるメーカーばかりです。この中から選んでおけば間違いはないでしょう。

テザック

繊維やロープに定評があるメーカーで、スリングベルトのメーカー業界でもNO1といっても過言ではないメーカーです。ブルースリングというスリングベルトがあり、一般用・化学薬品用・ソフト用など種類も様々作っています。スリングベルトの他にラッシングベルトなどもあります。

スリングベルト テザック
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コンドーテック

建築資材や湾岸資材などの業界で有名なコンドーテックさんは知っている方は多いのではないでしょうか。JIS4等級も早めに発売をしており、土木・湾岸などは玉掛け作業がおおい現場なのでスリングベルトも多くあり、コンドーパワースリングという名前でスリングベルトも売り出しています。

コンドーパワースリング コンドーテック
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田村総業

こちらは運送や荷物などの運搬資材を作っている田村総業さんです。こちらもかなり有名で沢山の種類のスリングベルトをつくっており他にもモッコやスリングベルトの当て物もつくっています。

ラウンドスリング 田村総業
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東レインターナショナル

こちらはいろいろな事業に手を出しているTORAYさんのシライナイロンスリングです。玉掛け資材の歴史も50年以上ありスリングベルトやシャックルなども販売しております。スリングベルトも様々な種類があり金具付きなど沢山の中から自分にあったものを選ぶことができます。

シライスリング 東レ
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まとめ

今回はこれから主流にあるであろうスリングベルトのJIS3等級とJIS4等級の違いについてお話させていただきました。ただここで4等級についての注意点をお話したいと思います。

JIS3等級とJIS4等級は一緒に使わないでください。

玉掛け作業の際にバランスを崩してしまう可能性があります。また4等級だけでなくすべてのスリングベルトに共通することですが、

  • 引きずって移動すると繊維が切れやすくなる
  • 摩耗取替サインが各メーカーあるので知っておく
  • 化学薬品などには専用のものを使う
  • 規格違いを一緒に使わない
  • スリング同士を結んで長さを出さない

こういった注意点がありますので、十分注意してください。玉掛け作業は荷物を落としたりすると命に関わります。ベルトスリングの使用上の注意を十分守り使っていきましょう。

アドセンスマルチ

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