世界的に今は環境を守りながら産業を発展させていくという暗黙のルールがあります。昔のように廃棄物などを海に垂れ流していると環境を汚染するだけではなく、人間のための産業が人間を蝕んでいきます。
今回は何かと水に流れてしまう油の処理の問題です。海に流れ出た油の処理は以下の方法で処理をします。
- 油を油吸着材を使って吸着し回収
- 油処理剤で分解
今回は海に焦点を当てているので、油が広がりやすいことが多いです。そのため油を囲って分解させる油処理剤のご紹介です。
多くの資材を扱う管理人が各メーカーや代理店の方々より実際にお話やおすすめを聞き、おすすめの物をご紹介!
油処理剤とは
油処理剤とはなにか
基本的は界面活性剤が主な成分です。配合された界面活性剤の持つ親水基と親油基の働きにより、油は微粒子となって水中に溶け込みます。そして溶け込んだ微粒子がバクテリアによって分解される事によって処理をします。
そうすることで乳化分解されて、海水の生物に影響を与えることはありません。
油処理剤を使う場合の注意
油処理剤を使う場合の注意点をまとめてみました。
- 油処理剤は基本海で使うことを想定しているため、真水の川や湖などで使えないので注意が必要です。
- 国から承認されていない物は使えない
- タール状になった油、薄く虹色になっている油には効果はない
- 灯油、ガソリン、軽油は別物のため使えない
- 油処理剤を使う場合は肌に付かないように作業着、保護メガネやマスクなどで身体を守る
おすすめの油処理剤 ネオス AB3000N
今回は数ある油処理剤の中で特に人気で売筋のアイテムをご紹介します。株式会社ネオスという会社で使っているネオスAB3000という油処理剤です。毒性値は、家庭用洗剤の約1/100と非常に低い数値!
漏油時の緊海洋汚濁、環境汚染の拡大防止用の油処理剤で原油・重油に使えるAB3000、海上災害防止センターとの共同開発品であるC重油等高粘度油用処理剤のネオスD-1128、そして自然の波の作用等で油を分散でき、航空機・ヘリコプターでの散布に有効な海上災害防止センターによって開発された自己攪拌型流出油処理剤 ネオスセルフ・ミキシングS-7などの種類があります。
使用方法
原油に関しては15から20%の容量でA重油、C重油に対しては20から30%の容量になるように使います。
使い方は原液を手押しポンプや散布機などで霧状に散布し、薬剤が流出油に浸透した後、ボートのスクリュー、ワッシュ・デッキホースなどによって水面を攪拌してください。水に薄めると効果はないので必ず原液で使うこと!
まとめ
今回は工業資材で完全に業者しか使わないアイテムです。また個人で使う場合は変わってきますので、それは今度紹介できましたらと思っています。
環境問題は地球に住んでいるので必ず考えなくてはいけない問題ですし、法律などで制定されているところがほとんどです。必ず厳守し対策をしていきましょう。