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金鏝仕上げ・刷毛引き仕上げなど土間コンクリート仕上げの種類と違いとおすすめ道具

※この記事はプロモーションを含みます。

土間コンクリート打設作業の記事を前に書かせていただきまして土間コンクリート打設の流れは簡単にいうと

  1. コンクリート打設分土を掘る
  2. 型枠を設置
  3. コンクリートを作って流す
  4. 均す

といった感じです。詳しくは「こちら」の記事で流れや必要な道具を書かせていただきましたので是非読んでみてください。今回はその中で最後の土間コンクリート仕上げについてお話します。

仕上げなんてコンクリートをキレイに平らにするだけでしょ。と思う方もいるかも知れませんが実はいくつか種類があったりして、それぞれ使う道具が違ったりします。

今回は年間数多くの建築資材系の展示会に赴き資材メーカーさんとお話する機会の多い管理人が、そこで聞いた耳寄り情報や自身が働く資材屋での人気を踏まえてお話します。土間コンクリートの最後の仕上げはこの記事を読めばバッチリわかります。

土間コンクリート仕上げの種類と意味

コンクリートの仕上げは見た目だけの問題ではなく、表面の耐久性を上げる効果もあります。理由を簡単に説明するとコンクリートの表面部分がどれだけ密接に凝縮されて固まっているかで耐久性が変わってくるからです。

押さえとも言われるそのコンクリートを仕上げていく作業ですが

  • 1回押さえ
  • 2回押さえ
  • 3回押さえ

に分けられます。簡単に説明すると1回押さえは防水下地ともいわれ、防水の下地や塗り物の下地などに使われます。2回押さえから金鏝仕上げと言われ、クラック防止にもなりタイルの下地や建物の床などの場合に行います。3回押さえは平坦さと強度が必要なところで行われ表面もキレイにつるつるに仕上げます。

土間コンクリート仕上げには実は大きく分けると以下の4つの種類があります。

  • 金鏝仕上げ
  • 刷毛引き仕上げ
  • 洗い出し仕上げ
  • スタンプ仕上げ

それぞれをまず簡単に説明しますと見た目ですぐに判断できます。出来上がったコンクリートの表面がつるつるしているのが金鏝仕上げ、ザラザラと線状に溝があるのが刷毛引き仕上げ、小さな石が埋まっている様子が見えるのが洗い出し仕上げとなります。スタンプ仕上げは乾く前に表面に乱形石やタイルのような型を押し付けて表面の柄を作っていく仕上げ方法です。

他にも塗装仕上げという固まった後のコンクリートに塗料を塗って仕上げるという物もあったりします。それではそれぞれお話していきます。

金鏝仕上げの手順と土間仕上げ鏝の種類

金鏝仕上げとは簡単に言うと表面をキレイにつるつるに均すのが金鏝仕上げとなります。そんな金鏝仕上げには次のメリットがあります。

  • つるつるしているため見た目がキレイ
  • 表面が平らなためゴミやホコリが溜まりにくい

平でつるつるしているため見た目がキレイに見えやすく景観がよくなり、さらに溝などがないためゴミやホコリが溜まる場所がないのでホウキや水を流すだけで簡単に掃除ができてお手入れが楽です。ただデメリットもあります。

  • 雨などで濡れると滑りやすい
  • 仕上げの腕の差が歴然と出る

つるつるしているためしょうがなくありますが雨や雪などで濡れたりするととても滑りやすくなってしまいます。そして金鏝仕上げは1番見ることが多い土間コンクリート仕上げ方法で、実は1番職人さんの技術の差が出てしまう仕上げ方法になってしまいます。

駐車場や人があまり歩かない物置、ウッドデッキの下地などに適している仕上げ方法です。

金鏝仕上げの手順

基本的に金鏝仕上げの手順は簡単に言うと

  1. コンクリートを流して軽く均す
  2. 硬化にあわせて数回にわけて平にしていく
  3. ある程度固まったら表面をしごいて仕上げる

となります。金鏝仕上げの部分はある程度固まったコンクリートを仕上げていくという部分になり、その名の通り金鏝を使って仕上げていきます。コンクリートの上にコンクリートの上に乗るための専用の土間下駄と言われるものがありそれを使って上に上がります。つまりコンクリートの上に上がっても下駄跡がつかない程度が仕上げのタイミングとなります。余談ですが金鏝押えともいいます。

コンクリートは固まりつつあるものの表面はまだ薄いセメント分があり金鏝のエッジでこすると削り取れます。その削り取った部分(ノロ)を仕上げ鏝でキレイに均していきます。

すごくわかりやすい動画があったので貼っておきます。

金鏝仕上げに使う土間仕上げ鏝と選び方

コンクリートをただ平らに均すだけであれば、前回の土間コンクリート打設の記事でも紹介した木鏝やプラスチック鏝、トンボなどが使われます。ただキレイに仕上げたい場合は最後の金鏝押えに使われるのは金鏝です。

土間仕上げ鏝は大体

  • 先丸
  • 角鏝

の2種類に分けられます。それぞれ鏝の先端が丸くなっているか角ばっているかで見分けることができます。先丸形状は鏝の先端が丸いのでコテ跡が残りにくく波残りなどを抑えることができ、角鏝は重さがあって金鏝押えがしやすいですが扱いが少し難しくなります。こだわりがなければ先丸がおすすめ。

また薄さは大体は

  • 0.3mm
  • 0.4mm
  • 0.5mm

の3種類のどれかが選ばれるケースが多いです。厚さは好みとなってきますが、一般的に薄いもののほうが扱いやすく、ただ厚物のほうがキレイに仕上がりやすいと言われます。ただ職人の腕や好みでも変わってきますので色々と使いやすい厚さやしなやかさを探してみましょう。

素材や柔らかさメーカーなどの鏝のお話はこちらの記事へ→左官鏝の種類と使い分け別選び方【漆喰・珪藻土・土間】

評判のいい土間仕上げ鏝

カネミツ マグネシウム鏝J
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梶原製作所 土間鏝 SHINARI
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カネミツ 土間仕上げ鏝 本焼
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刷毛引き仕上げのコツとハケの選び方

コンクリートの表面がこのように刷毛を引いたようなザラザラとしていたら、それは刷毛引き仕上げとなります。

コンクリートを流し込んだ跡乾く前に文字通り刷毛を使って凹凸を表面につけていきます。なので刷毛引きは一発仕上げとなり職人の腕の見せ所。刷毛引き仕上げには

凹凸のため滑りにくい

というメリットが有り、人がよく出入りをする場所に使われます。ただその凹凸のため

ホコリが凸凹に溜まりやすく掃除もしにくい

というデメリットが生まれます。刷毛引き仕上げのタイミングも金鏝仕上げと同じコンクリートの水分がなくなったタイミングですが、若干早めに行うという方もいらっしゃりそのほうがキレイに刷毛目がでるとのこと。

刷毛引きのコツとして

  • 力を入れずホウキの重さだけで
  • 端から端までゆっくりと一筆書きで
  • 刷毛目がかさらないように
  • 時間をかけず同じタイミングで刷毛引きをやりきる

となっています。ゆっくりと一筆書きで端から端まで刷毛を引いていきますが、時間をかけるとコンクリートが固まってきて溝の深さなども変わってくるため、刷毛引きを行う面すべてやりきるまでは時間をあまりかけないようにしましょう。

刷毛引き用ハケの種類と選び方

刷毛引き用ハケを選ぶポイントは大きく分けて

  • 刷毛の毛素材
  • 行数

があると思います。刷毛の素材は刷毛を作る時の毛の素材のことで、行数とは毛のが何列に並んでいるかということです。それでは説明していきます。

まずは刷毛の素材。こちらは大まかに

  • ナイロン
  • 馬毛
  • 混合毛

があります。それぞれの特徴としてナイロンは滑りやすく水持ちしないため刷毛引きしにくくはありますが、毛が硬いため土間仕上げの刷毛引きに向いており、馬毛は水持ちがよくダマができにくく、混合毛はコシが強いという特徴があります。

次に行数。2行・3行・6行など様々な行数がありますが、行数が少ないと水を含みにくくダマができにくいです。反対に行数が多いと水分を含みやすくダマもできやすいため扱いにくくなります。土間コンクリートの仕上げのタイミングは水がなくなったタイミングとはいえ行が少ないほうがやりやすいです。

まずは3行あたりから試すのがおすすめとなります。

人気の刷毛引きハケ

カネミツ 刷毛引き用 すぐる君
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宮谷製作所 ふまずにハケール
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洗い出し仕上げとは

最近よく聞くようになった洗い出し仕上げとは、写真のように表面に砂利をあえて見せるように仕上げていくものです。

洗い出し仕上げという言葉も施工方法が、コンクリートを仕上げた後乾ききる前にモルタル表面を水で洗い出し種石を浮き出させるというところから来ています。玄関から門までのアプローチなど人が通る場所におすすめの仕上げ方法になります。

そんな洗い出し仕上げのメリットは見た目がよく高級感があるところ。金鏝仕上げよりも滑りにくくもなっています。ただデメリットとして施工できる職人が少ないこと、表面が凸凹しているためゴミやホコリが溜まりやすいというものがあります。

DIYなどでの施工方法を簡単に説明すると

  1. コンクリートに玉砂利を混ぜる
  2. 土間コンクリート打設
  3. 均して仕上げのタイミングになったら濡れたスポンジなどで表面をだしていく
  4. 水で洗い流す

プロの方はコンクリート硬化遅延材などをつかったりすることもありますが、基本は上記の方法となります。固まってしまってからサンポールなどを使ってセメント部を溶かし洗い流すという荒治療も聞きます。プロの方の方法のやり方も動画にあったので紹介します。

スタンプ仕上げとは

スタンプ仕上げはまずはコンクリートが乾ききる前に型を押し透けてコンクリートに模様を書いていく方法です。こちらの動画をみるとわかりやすいです。

こちらは今の所DIYではできないと思います。手順として簡単に説明すると

  1. コンクリートを流して均す
  2. カラー剤を散布
  3. コンクリートがある程度硬化したらスタンプ型を敷いて押し付ける
  4. カラー剤散布
  5. 水で洗浄し保護剤を散布

といった流れです。完成した後メンテナンスとして3~5年毎に保護剤を塗り直す必要があります。デザイン性はかなり高くおしゃれな感じの仕上がりになりますが、使うコンクリートが他の仕上げと違ったり、型押しの力のかけ方などでデザインが均一になりにくかったりと難しい施工方法ですので業者などに頼むのがベストです。

まとめ

土間コンクリート仕上げは大きく分けて

  • 金鏝仕上げ
  • 刷毛引き仕上げ
  • 洗い出し仕上げ
  • スタンプ仕上げ

の4つがあります。スタンプ仕上げ以外はDIYでも挑戦できます。今回はそれぞれの説明と使う道具のおすすめをご紹介させていただきました。

金鏝仕上げは土間仕上げ鏝というものを使います。一般的に先丸の0.5mmあたりを初心者は選んでおきましょう。プロの方は使いやすい鏝が決まっていると思います。カネミツさんや梶原製作所などが土間仕上げ鏝では人気があります。

刷毛引き仕上げに必要なハケは毛の素材と行数で選びます。とりあえず最初はナイロンの3行から入るのがいいかと思います。それぞれ特徴や刷毛引きしやすさがありますので要注意です。

洗い出し仕上げはコンクリートが乾ききる前に予め玉砂利などを混ぜたコンクリートの表面をスポンジやブラシなどで丁寧に拭き取って最後に水をかけて玉砂利を表面に見えるようにします。

スタンプ仕上げはコンクリートに型押ししていくことでおしゃれなデザインを作り出すことができます。

それぞれ特徴のある仕上げ方法ですがどれも特徴がありますのでDIYなどでやられるかたはよく選んで行いましょう。

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